身体障がい者でも操作しやすいジョイスティック型入力システムの提案 |
身体障がい者の中には,コントローラでのボタン入力がしにくく,VRなどのゲームを楽しめない人が存在する.そこで本研究では身体障がい者でも操作しやすい新たな入力システムの提案を目的として,ジョイスティック型の入力システムを開発した.既存のVRコントローラと電動車いすのジョイスティックをジョイントで繋いだものを入力デバイスとし,ユーザはデバイスを傾けるだけでボタン押下に対応する操作をすることができる.本システムを用いてジャンプや砲撃を駆使して障害物を回避するゲームを制作した.入力デバイスの回転角度が前後左右4方向のどの姿勢にあたるかを判別し,そこに4つのボタン入力ABYXを割り当てる.この4つの入力を用いて,VRを想定したコンテンツを操作する.回転角度は既存のVRコントローラから1フレーム毎に取得される.本システムの提案により,身体障がい者でも楽しめるコンテンツの幅が,VRに関わらず広がる可能性がある.さらに健常者でも電動車いすに乗れば本システムを使用できるため,身体障がい者と健常者が同じように楽しめるコンテンツが,本システムを用いることで実現可能になる.