Motion Laboratory

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3次元モーションデータを活用した創作能パフォーマンス Feb. 2011
  • 曽我麻佐子, 芝公仁,ジョナ・サルズ,映像情報メディア学会誌, vol.65, no.2, pp.108-113, Feb. 2011

近年,多くのパフォーマンスが,舞台演出に情報技術を活用するようになってきている.我々は,伝統芸能やアートパフォーマンスにおいてデジタルコンテンツを活用することを目的とし,伝統芸能の様式を尊重しつつ,3次元モーションデータを活用して現代的にアレンジした創作能パフォーマンスの公演を行った.本公演では,能舞台上にCG映像の投影を行い,実役者とCG役者との共演を実現した.CG役者の振付を創作するために,対話型振付システムを用いたダンサーとの共同振付制作と,舞台用振付の自動生成アルゴリズムの考案を行った.また,CG役者の振付を公演中にリアルタイムに制御することを試みた.本公演の観客と実演者の評価により,モーションデータを活用したCG映像が,舞台パフォーマンスにおける演出手段として有効であることを確認した.

Tradition Meets Technohlogy: Integrating Japanese Noh & New Technology in Shakespeare's Macbeth Apr. 2010
  • Jonah Salz, Asako Soga, Masahito Shiba, Body, Space & Technology Journal, vol.9, no.1, ISSN:1470-9120

2009年7月に,創作能「マクベス夫人の悪夢」を京都の大江能楽堂で上演した.公演では,能舞台へCG映像を投影し,実役者とCG役者との共演を行った.シェイクスピアのマクベスを能の様式に適応させる手法,日本人と外国人の観客に作品を理解させる方法,情報技術を用いた振付創作手法,能舞台への映像の投影手法を提案した.役者および観客の評価により,舞台における情報技術活用の有効性を確認した.

Feasibility Study for Ballet E-learning: Automatic Composition System for Ballet Enchainement with Online 3D Motion Data Archive May. 2009
  • Bin Umino, Jeffrey S. Longstaff, Asako Soga, Research in Dance Education, vol.10, no.1, pp.17-32, ISSN:1464-7893

Web3D Dance Composer (WDC)のeラーニングシステムとしての有用性を確認するため,英国の専門家を対象とした実験を行った.WDCに初級レッスン用のアルゴリズムを導入し,自動生成した短い振付が実際のレッスンで使用できるかどうかを評価してもらった.その結果,自動振付アルゴリズムは実演不可能な振付を生成しないことと,バレエ教師や学習者に新しい振付を提供できることを確認した.

モーションデータを用いた新体操ルール学習支援システムの試作と評価 Feb. 2008
  • 曽我麻佐子, 明神由佳, 映像情報メディア学会誌, vol.62, no.2, pp.68-72

新体操のモーションデータを用いて二つの教育システムを開発した.新体操3Dルールブックは,リストから選択した基本動作に対応する3DCGアニメーションをWeb上で随時再生できる.AR-RGシステムは,基本動作と手具操作の組合せによる複雑なルールを,拡張現実感により提示できる.これらの二つのシステムについて,新体操の現役選手を対象とした評価実験を行い,有用性を確認した.

Automatic Composition and Simulation System for Ballet Sequences May. 2007
  • Asako Soga, Bin Umino, Takami Yasuda, Shigeki Yokoi, The Visual Computer, vol.23, no.5, pp.309-316

バレエのレッスン用振付を自動生成し,3DCGでシミュレーションできるシステムを開発した.バレエ教師を対象とした振付の創作支援ツールや,生徒を対象とした自主学習支援ツールとして,実用可能なシステムの実現を目的としている.実用的な振付を生成するために,自動振付アルゴリズムとして,連結するステップの選択に関して多数の制限を導入した.専門家の評価により,実際のレッスンで利用できる可能性があることを確認した.

3DCGによるバレエ振付のための体系的符号化と創作支援システム Mar. 2004
  • 曽我麻佐子, 海野敏, 安田孝美, 横井茂樹, 芸術科学会論文誌, vol.3, no.1, pp.96-107

モーションキャプチャで取得したバレエの3次元モーションデータを利用し,バレエの振付をWeb環境で対話的に創作し,3次元アニメーションによってシミュレーションするシステム"Web3D Dance Composer(WDC)"の開発を進めてきた.バレエ教師が作成した振付をWeb上に蓄積し,それを生徒がダウンロードして再生し,復習や自主学習に利用することを想定している.本論文では,まず,WDCがバレエの実用的な教育支援システムとなるように,その機能を大幅に強化するため,バレエ動作の体系的符号化と,創作支援システムの開発を行った.次に,バレエ教師が舞踊の保存手段として利用できるように,バレエ用語に基づいたテキストベースの符号化手法を考案した.さらに,この体系的符号化に基づき,バレエ教師がレッスン用の振付を効率的に創作するための支援システムとして,動作連結の自動制御,ランダム選択機能,自動振付機能,蓄積・再利用機能を導入した.創作支援システムの有用性を評価する実験を行い,その結果を考察した.

クラシックバレエの振付を支援するWebベースのモーションアーカイブと3DCG振付シミュレーションシステム Feb. 2003
  • 曽我麻佐子, 海野敏, 安田孝美, 情報処理学会論文誌, vol.44, no.2, pp.227-234

Web3D技術とその応用研究として,クラシックバレエの振付支援システムの開発を行ってきた.本稿では我々の新しいシステム"Web3D Dance Composer"をとりあげる.このシステムはモーションアーカイブと振付シミュレーションシステムから構成されている.アーカイブには,バレエの基本ステップのモーションデータを要素化して蓄積した.モーションデータはモーションキャプチャシステムを用いてプロダンサーの実演から採取した.振付シミュレーションシステムでは,バレエのレッスン用振付をWeb上で対話的に創作し,それを3次元CGアニメーションで再生することができる.本稿では,まず,振付シミュレーションに必要なバレエ動作の要素化と構造分析について論じた.次に,バレエのモーションデータをWeb上で共有するために必要なデータ標準化の手法と,振付をシミュレーションするために必要な3次元CGアニメーションの生成手法について論じた.このシステムを用いた実験を行い,その結果を考察した.

Webベースの対話型バレエ振付シミュレーション・システムの試作と評価 Mar. 2002
  • 曽我麻佐子, 海野敏, 安田孝美, 芸術科学会論文誌, vol.1, no.1, pp.30-38

プロ・ダンサーの実演から採取したモーション・キャプチャ・データを利用して,クラシック・バレエの振付をWeb上で対話的に創作し,3次元CGアニメーションでシミュレーションできるシステムを開発した.ユーザにはバレエ教師を想定し,利用目的には,基本ステップの組み合わせをレッスン用に短時間で多数創作することを想定した.基本ステップのアニメーション情報はVRMLで記述し,Javaアプレットで実装したGUIによりWebにおける逐次的な振付の編集・再生を可能にした.システムには振付を支援する機能として,基本ステップのプレビュー機能,速度変更機能,編集機能を実装し,アニメーション出力を制御する機能として,人体モデルの選択,背景の選択,ユニゾンのシミュレーションができるようにした.バレエ教師などによってシステムの評価を行ったところ,実際に使うことのできるレッスン用の振付が本システムで創作できることを確認した.同時に,実用的なシステムとして公開するために改良すべき点が明らかになった.

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