Motion Laboratory

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市田 泰貴 : HMDとLeap Motionを用いた神社参拝体験システム

近年,訪日外国人旅行者で観光地が賑わっている.本研究では,外国人観光者に日本文化の作法やマナーの理解を深めてもらうことを目的として,HMDとLeap Motionを用いた神社作法の疑似体験システムを開発した.本システムでは,神社の3DCGをHMDで表示し仮想空間内でウォークスルーすることができる.Leap MotionやHMDを用いて入力したジェスチャにより,神社作法である手水舎,拝礼,おみくじの3つをそれぞれ疑似体験することができる.手水舎やおみくじでは,Leap Motionで手の検出を行い,それぞれの作法に沿ったジェスチャ入力をすることで体験ができる.拝礼では,Leap Motionで拍手のジェスチャ認識を行い,HMDで検出した頭部の傾きを用いてお礼の認識を行うことで,二礼二拍手一礼などの体験ができる.本システムの操作性および有用性を確認するために,本学の外国人教師1名と学生9名に本システムを体験してもらった.システムの操作性は所々改善する点があるが,作法の理解については過半数ができたという結果を得られた.

  • 市田泰貴, 曽我麻佐子, HMDとLeap Motionを用いた神社参拝体験システム, インタラクション2016論文集, pp.442-443, 2016年3月
上藤 駿 : モーションキャプチャによるハンドボールのチームプレー学習コンテンツ

ハンドボールにおいてチーム力は個人技以上に重要な能力であるが,教材や映像の資料が少ないため自主学習が難しい.そこで,ハンドボールの初心者を対象とし,CGアニメーションを用いたハンドボールの学習支援コンテンツの提案を行った.本研究ではユーゴという攻撃パターンを対象とし,ユーザが攻撃パターンの動作の一部を操作することでチームプレーの動作を理解することを目的としている.ユーゴは3人による攻撃パターンであり,2人のプレイヤ間のポジション入れ替え,投球方向の指定によるパス,シュートするプレイヤに合わせたパス,シュートなどの動作が含まれている.これらの動作をCGアニメーションで再現するため,モーションキャプチャシステムを用いてハンドボールの主要動作を収録した.ユーザはCenter,Left,Right の3人のプレイヤのうちいずれかのキャラクタをキーボードとマウスで操作する.他のキャラクタはユーザの入力に対応して制御される.提案した学習支援コンテンツを評価するため,ハンドボール初心者と経験者にそれぞれ本コンテンツを操作してもらいアンケートを行った.その結果,初心者,経験者ともほとんどがチームプレーに関心が持てたと回答した.また,経験者はチームプレー学習支援の内容を理解していたが,初心者はあまりわからないという回答が多かった.

隅田 圭祐 : VR技術を用いた練り供養の行列シミュレーションシステム

練り供養は野外行事であり,時間経過や場所により見えるものがことなるため正確に記録し,伝達することは難しい.そこで,練り供養のデジタルアーカイブ化とシミュレーションを目的とし,3DCGとインタラクティブ技術を用いた練り供養シミュレーションシステムの開発を行った.本研究では當麻寺の練り供養を対象とし,人が橋の上を行列で練り歩き,往復する様子を3D空間で再現する.一人で練り歩くか2人並んで練り歩くかなどのパターン,練り歩く人の組数,人の間隔をユーザが設定することで練り供養の行列や人の動き,時間経過などのシミュレーションが可能である.作成した練り供養の3DCGはHMDとLeap Motionを用いて視点変更を行うことで異なる拝観場所から確認できる.3D空間に表示したボタンとLeap Motionで認識した手の一部の衝突によりカメラの位置を設定した場所へ変更し,角度の制御はHMDのヘッドトラッキングで行う.本システムを10名の人に使用してもらい,アンケートに答えてもらった.アンケートの結果,全体の70%の方が練り供養の構成を考える際に有効と回答した.本システムは練り供養の行列シミュレーションに有効であることが確認できた.

  • 隅田圭祐, 曽我麻佐子, VR技術を用いた練り供養の行列シミュレーションシステム, 映像情報メディア学会技術報告, vol.40, no.5, ME2016-17, pp.63-64, 2016年2月
田口 翔大 : モーションキャプチャによるボクシングの動作分析

ボクシングでは基本的なフォームの練習時,重心移動や手首の回転が技術向上のために重要な要素となるが,不可視であるためにイメージがつかみにくい.そこで本研究では,パンチ動作の特徴量を算出し,分析を行った.まず,光学式モーションキャプチャシステムを用いてボクシングのジャブとストレートのパンチ動作を計測した.取得したマーカの3D位置座標から,特徴量としてパンチの速さと距離,脇の開きの角度と手首の回転,重心と支持脚を求める.脇の開きの角度は,ジャブを打つ時に脇がどのくらい開いているかを左腰,左肩,左肘に装着した3点のマーカの位置座標から求める.求めた特徴量を用いて,パンチ動作の分析を行った結果,ジャブ,ストレート共に腕が伸びきる前で速度が最大になり,ジャブを打つ時の脇の開きと手首の回転については,脇の開きに比べ,手首の回転が遅れていることがわかった.また,重心の位置の比較から,ジャブよりもストレートの方が,重心移動が大きく行われていることがわかった.求めた特徴量の有効性を判定するために,未経験者,初心者,プロボクサーによる評価実験を行った.その結果,脇の開きと手首の回転の特徴量は,プロボクサーの中で評価が高かったが,未経験者の中で評価が一番低かった.これは未経験者にはイメージしにくい特徴量であったと考えられる.しかし,ボクシングの学習に有効かという質問に対し,初心者の評価がもっとも高かったことから,本研究で算出した特徴量は有効であると考えられる.

冨増 康宏 : 博物館における展示支援を目的とした寺院の襖配置シミュレーションシステム

日本各地の寺院には貴重な文化財として多くの襖絵が存在しているが,博物館で全ての襖を展示することは困難である.本研究では,寺院の博物館における展示支援を目的とし,3DCGとインタラクティブ技術を用いた襖配置シミュレーションシステムを開発した.博物館の展示では見ることができない襖や部屋の様子を3DCGでシミュレーションし,襖を現在の配置通りにあてはめたり,他部屋の襖を用いて自由に配置するといった対話的操作により襖絵の繋がりなどの理解を深めることを目的としている.システムでは,タッチ操作で襖の入れ替えを行い,結果を3D空間内で確認することができる.襖の配置を行う際は見やすさと操作性を考慮し,上からの視点で襖を部屋の外側へ倒した展開図で入れ替えられるようにした.機能として,襖のサイズによる自動配置・回転や難易度に合わせたパズルゲームの生成,3D空間での見渡しなどを実装している.本システムを龍谷ミュージアムでの体験イベントで3日間展示し,来館者による評価実験を行った.アンケートの結果,約90%の利用者が襖の配置や部屋の様子について理解を深めることができたと回答した.また,操作性においても使いやすいという評価が得られた.これより,本システムは使いやすく,博物館における展示支援として有用であることが確認された.

  • 冨増康宏, 曽我麻佐子, 博物館における展示支援を目的とした寺院の襖配置シミュレーションシステム, 映像情報メディア学会技術報告, vol.39, no.30, ME2015-89, pp.35-36, 2015年8月
西嶌 朋子 : タブレット端末を用いた声明楽譜の作成・再生システム

本研究では古くから独特な記譜法で示されている声明楽譜の読み取りや,声明をあまり知らない人に対する興味喚起を目的とし,タブレット端末を用いた声明楽譜の作成・再生システムを開発した.実際の声明楽譜は音高を表す墨線や記号の組合せによって旋律を記録している.本システムでは墨線で表記される十一音を対象とし,墨線や歌詞をタッチ操作で入力することで声明楽譜を作成することができる.さらに作成した楽譜に対応する音声を再生させることで,実際にどのような音で声明を唱えればよいかを確認することができる.ユーザが入力した墨線は実際の声明楽譜の記譜法に従い,自動で繋がるようにした.また,50音の歌詞に対応した音声ファイルを用意し,上下5音以内でピッチ変更を行うことで,入力に対応した音を再生するようにした.本システムの有用性についてアンケート評価を行った結果,声明楽譜の構成の理解支援について良い評価を得たが,再生音声については改善の余地があるという評価を得た.

  • 西嶌朋子, 曽我麻佐子, タブレット端末を用いた声明楽譜の作成・再生システム, 映像情報メディア学会技術報告, vol.40, no.5, ME2016-32, pp.121-124, 2016年2月
野村 哲聖 : Kinectを用いた身体動作入力による振付合成システム

本研究では,ダンスの振付創作を支援するためにモーションデータを簡易かつ低コストに制作することを目的とし, Kinectを用いた身体動作入力による振付合成システムを開発した. 本システムでは, 既存のモーションデータを再生中に, Kinectを用いて身体部位の動作をリアルタイムに合成し, 記録することで新しいモーションデータを作ることが可能である. ユーザは4カウントで用意した40種類のヒップホップダンスのステップから4個程度を時系列に組み合わせて再生し, それに合わせて両腕の動作を入力する. モーションデータの両腕以外のアニメーションを保護して合成対象外とし, 両腕の動作をKinectで入力した動きに差し替えるか, 割合を変えて混ぜ合わせることで合成を行う. また, フレームレートや再生速度の調整, ノイズ低減のためのスムージングなどの機能がある.本システムの有用性を評価するために, 学生 10人による評価実験を行った. その結果, 8割から本システムが使いやすく, ダンスの振付創作の支援にも使えるという評価を得られたことから, 本システムはダンスの振付創作を支援するためにモーションデータを簡易かつ低コストに制作できることを確認した.

  • 野村哲聖, 曽我麻佐子, Kinectを用いた身体動作入力による振付合成システム, 映像情報メディア学会技術報告, vol.40, no.5, ME2016-16, pp.61-62, 2016年2月
藤田 憲孝 : HMDとLeap Motionを用いた寺院ウォークスルーシステム

日本国内の寺院には多くの襖絵があり,博物館でこれらすべてを展示することは難しい.本研究では,博物館におけるインタラクティブ技術を用いた展示支援手法の提案を目的とし,HMDとLeap Motionを用いた寺院ウォークスルーシステムの開発を行った.博物館の実展示では見ることのできない部屋を3DCGで表現し,実際にその場にいるかのようなバーチャル体験を提案することを目的としている.本研究では,寺院の中にある襖を3D空間に再現し, HMDを被ることでその3D空間内を見渡しながら歩くことが可能である.本システムでは,3D空間内の視点移動は自動で行われ,HMDを被っているユーザの頭の向きに合わせて前進する.Leap Motionではジェスチャ認識による3種類のインタラクションに対応している.手の本数の違いにより,前進,後退,停止が行われる.左右どちらかの手が認識された状態で, スワイプによる部屋の開閉,タッチによるろうそくの点火,襖の配置変更ができる.本システムの操作性及び有効性,寺院の部屋が3DCGにより再現できているかどうかの評価実験を行った.アンケートの結果ほとんどの利用者が実際の寺院と比べて,忠実に再現できていると回答した.

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