市田 泰貴 : HMDとLeap Motionを用いた神社参拝体験システム |
近年,訪日外国人旅行者で観光地が賑わっている.本研究では,外国人観光者に日本文化の作法やマナーの理解を深めてもらうことを目的として,HMDとLeap Motionを用いた神社作法の疑似体験システムを開発した.本システムでは,神社の3DCGをHMDで表示し仮想空間内でウォークスルーすることができる.Leap MotionやHMDを用いて入力したジェスチャにより,神社作法である手水舎,拝礼,おみくじの3つをそれぞれ疑似体験することができる.手水舎やおみくじでは,Leap Motionで手の検出を行い,それぞれの作法に沿ったジェスチャ入力をすることで体験ができる.拝礼では,Leap Motionで拍手のジェスチャ認識を行い,HMDで検出した頭部の傾きを用いてお礼の認識を行うことで,二礼二拍手一礼などの体験ができる.本システムの操作性および有用性を確認するために,本学の外国人教師1名と学生9名に本システムを体験してもらった.システムの操作性は所々改善する点があるが,作法の理解については過半数ができたという結果を得られた.
- 市田泰貴, 曽我麻佐子, HMDとLeap Motionを用いた神社参拝体験システム, インタラクション2016論文集, pp.442-443, 2016年3月