Motion Laboratory

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絹谷 祐希 : TVMLを用いたバーチャル絵解きシステムの開発

絵解きとは絵の描かれた垂れ幕の内容を解説者が語るというものである.本研究では,絵解きをデジタルアーカイブ化し,3次元空間内でユーザが自由に操作できるバーチャル絵解きシステムを開発した.本システムはTVMLを使用し,シナリオ,絵解きの画像と映像,音声による解説,字幕を同時に再生できる.ユーザが指定した絵画のコマを拡大表示し,解説を再生することができる.さらに,CGを用いた付加表現として,CGキャラクタによる解説やCGの指し棒による絵画のコマの指示などの機能を実装した.本システムを用いて龍谷ミュージアム絵解き実演で使われた「熊野観心十界曼荼羅」のデジタルコンテンツを作成した.

  • 絹谷祐希, 曽我麻佐子, TVMLを用いたバーチャル絵解きシステムの提案, 情報処理学会第75回全国大会講演論文集, 4-797〜4-798, 2013年3月
木下 景太 : WebGLを用いたデジタルアーカイブ閲覧インタフェースの提案

近年,文化財の高解像度画像や3DCGを表示するWebコンテンツが増えてきている.また,タブレット端末の普及により,これらのコンテンツをブラウザ上で表示する技術が注目されている.本研究では,WebGLを使用し,文化財の3Dコンテンツを閲覧するために適したインタフェースの提案を行った.WebGLはWebブラウザ上でインタラクティブな3DCGをプラグインなしで表示するための標準仕様である.本研究では,3Dオブジェクトを様々な角度から閲覧可能にし,3Dオブジェクトのマウス選択による明度の変更や,クリックによる別ページの表示を可能にした.提案したインタフェースを用いて舎利容器を対象とした3Dコンテンツを作成し,PCおよびタブレット端末のWebブラウザでコンテンツが表示できることを確認した.

櫻井 美緒 : モーションデータと楽曲データを用いたバレエ古典ソロダンスの分析

本研究では,バレエ古典ソロダンスにおけるモーションデータと楽曲データを2種類の分析手法を用いて分析した.1つ目は,予め収録されたバレエ古典作品のモーションデータとそれに合わせた楽曲データを用いて時系列データの分析を行った.具体的には,位置情報を持つTRCデータから,四肢および上体の角度,加速度,距離の特徴量,楽曲情報を持つMIDIデータから,音符ごとの音の高さと小節の特徴量を求め,グラフを用いた分析を行った.その結果,音高に対しての四肢や姿勢の伸縮やポーズの活用が確認された.2つ目は,音楽理論に基づき楽曲のパターンを確認するため,研究対象の楽曲の1拍ごとの和音,音度,和音機能を調べ,和音機能の進行の確認を行った.また,1つ目の分析のグラフから波形パターンの確認を行い,動作と楽曲のパターンを比較した.その結果,振付と和音機能の一方が同じことを繰り返しても,もう一方は違う進行を行っていることを発見した.

芝原 悠理 : モーションキャプチャによる舎利容器の舞人の立体CG表現

本研究の目的は,博物館や美術館での展示物をデジタルアーカイブ化し,付加情報を加えたコンテンツを提供することで,閲覧者に興味を深めてもらうことである.本研究では,舎利容器に描かれている舞人の踊りを立体3DCGアニメーションで表現することを試みた. まず,舎利容器の側面に描かれている舞人の絵を元に,仏教文化に関連した東洋の踊りを調査した.次に,調査結果と映像資料を元に舞人の踊りを実演し,モーションキャプチャで収録した.加工したモーションデータを使用して舞人の3DCGアニメーションを作成し,さらに,このCGアニメーションを舎利容器とともに表示する立体コンテンツを制作した.

竹田 和寛 : モーションデータと床反力データを用いたバレエ基本動作の分析

本研究の目的は,バレエ技能の習得に必要な要素を明らかにすることである.そこで本研究では,バレエのアラベスクという片脚立位動作に着目し,つま先立ちによるバランスの成功時と失敗時の分析を行った.バレエ経験者女性1名によるアラベスクのモーションデータと床反力データを5回分取得した.取得したデータは,アラベスクの失敗4回分と成功1回分である.まず,複数のマーカーの位置座標を用いてアラベスクの特徴を表す関節の位置座標を算出した.次に,求めた関節の位置座標を用いて,トルソーの傾き,股関節の角度,骨盤の傾き,軸脚の足首の角度を算出した.これらの角度と計測した床反力を特徴量とし,検証を行った.その結果,アラベスクを成功させるには,特にトルソーの傾きが重要であり,15度から20度程度であることがわかった.

南波 雄作 : タブレット端末を用いた生活空間シミュレーションシステム

本研究では,タブレット端末であるiPadを用いて生活空間シミュレーションを行うシステムを開発した.本システムは仮想空間における家具の配置と人体3DCGアニメーションの表示により生活空間のシミュレーションを行う.3D空間内に室内の間取りを設定し,あらかじめ用意された3DCGの家具を任意の場所に設置する.また,タブレットの操作方法に対応しており,ドラッグによる家具の移動および配置が可能である.インタフェースの補助機能として,家具設置時に配置したい家具を床に自動的に接地することができる.さらに,作成した室内に歩く人体アニメーションを適用したキャラクタを表示することで,実居住空間としてのシミュレーションを行うことができる.11名の一般人に対して実際にシステムを使用してもらい,システムの有用性に関するアンケート評価を行った.その結果,本システムは居住空間活用のためのシステムとして効果的であることが分かった.

藤田 健太郎 : 複数の加速度センサを用いた運動促進ゲームの提案

本研究は,楽しく運動することで健康維持の増進を図るコンテンツの提案を目的とするものである.本研究では,複数の加速度センサを利用した運動促進ゲームの提案を行った.ユーザは両足首に加速度センサであるWiiリモコンを装着して歩行などの運動を行う.蹴る動作や片足を左右に振る動作を行うことで,ゲーム内のキャラクタにボールの発射や移動を反映することができる.ユーザが飽きずに楽しく運動ができるようにするため,BGMや効果音,ゲームスコアを導入した.ゲームスコアは足の運動が判定された時や,障害物を退けた時に加算される.実際にゲームを体験してもらい,運動結果と操作性についてアンケート評価を行った.その結果,快適な操作法で楽しく運動できたという意見が多く得られた.

堀田 慎太郎 : モーションキャプチャと物理モデルによる新体操手具動作のCG再現

本研究の目的は,新体操の手具動作を3DCGアニメーションで再現することである.そこで,モーションキャプチャと物理モデルの2つの手法でフープ動作の再現を行った.モーションデータを用いた手法では,光学式モーションキャプチャを使用して測定した各フレームのフープの4点の位置座標から,内積と外積を用いてフープの中心位置と回転角度を求めた.物理モデルを用いた手法では,動作の初速度や角度を指定し,放物運動のキーフレームを算出した.アニメーションの記述にはVRMLを使用し,モーションキャプチャで取得した人体動作と合わせて表示した.本研究によって,2つの手法で人体動作に伴う手具動作の再現ができた.

松本 早紀子 : タブレット端末を用いたダンス創作支援のための動作合成システム

本研究の目的は,モーションキャプチャで取得した3次元動作データとタブレット端末を用いてダンスの振付創作を支援するためのシステムを開発することである.本研究では,複数の短い振付動作を選択し,動作を合成した結果を3DCGアニメーションでリアルタイムに表示するシステムを開発した.本システムは,コンテンポラリーダンスのモーションデータを短い振付動作として用意し,振付動作の合成を行う.合成の手法として全身動作の混ぜ合わせと身体部位動作の差し替えが可能である.また,タブレット端末を活かした操作方法の提案として,3DCGキャラクタの身体部位付近でタッチ操作をすることで合成に用いる一部の動作を選択できるようにした.3D空間内の視点操作として,ドラッグによる回転やピンチイン・ピンチアウトによる拡大縮小を実装している.本システムの有用性を評価するために,ダンス経験者10名による評価実験を行った.被験者に本システムを利用した振付創作を行ってもらい,その振付を実演してもらった.実演後のアンケートの結果,特に新しい振付の発想や意外性のある動きの創出ができるといった意見が多く得られ,本システムはダンス創作支援のためのシステムとして有用であることが確認された.

  • 松本早紀子, 曽我麻佐子, タブレット端末と3DCGを用いたダンス振付合成システム, インタラクション2013論文集, 707-708, 2013年2月
村地 克哉 : ヒップホップダンスの基本動作を対象とした検索システムの提案

本研究では,モーションデータを用いてダンスの教育や鑑賞などに利用できるシステムの開発を目的としている.ダンスの基本動作の学習を支援するためのシステムとして,ヒップホップダンスの基本動作検索システムを開発した. まず25点の位置情報を持つモーションデータを基本動作の単位に分割し,各基本動作から右脚,左脚,右腕,左腕の各部位の移動量の総和を算出した.本システムはこれらの移動量とダンスの見せ方を用いてヒップホップダンスの基本動作を検索することができる.ユーザーはGUIを用いて各身体部位の移動量を入力することで特定の身体部位を学習する動作を検索することができる.検索結果はJava3Dによる人体アニメーションで再生することができる.

山之江 功大 : ヒップホップダンスの3DCG表現に適した人体キャラクタの調査

本研究では,モーションデータを用いたダンス学習支援を目的とし,ヒップホップダンスの学習支援や興味喚起に適した人体CGキャラクタの調査を行った.モーションデータは18点の3軸角度情報と1点の位置情報で表されるヒップホップダンスを対象とした.モーションデータを表示可能な人体CGキャラクタとして,棒人間,骨格,デッサン人形,人,ロボットの5種類の人体CGキャラクタを作成してVRMLに出力した.さらに,Wire Fusionを使用して,人体CGキャラクタを同時に再生制御できるシステムを作成した.学習支援と興味喚起に適したキャラクタを調べるため,評価実験を行った.対象は,本学学生10人と一般人20人とし,5種類のCGキャラクタで同時にヒップホップダンスを表示し,10項目の5段階点数式でアンケートを実施した.その結果,デッサンモデルが学習支援に適していて,人体モデルが興味喚起に適していることがわかった.

吉井 風太 : オノマトペとCGを用いたヒップホップダンスの学習支援要素の可視化

ダンス未経験者がヒップホップダンスを練習する際,経験者の動きを模倣することが多い.しかし,それだけではヒップホップダンスで重要な,格好良さを表現する「ノリ」や,各身体部位の移動方向というものが学びにくい.本研究では,動きや言葉では伝わりづらいヒップホップダンスの重要な要素を,直感的に学んでもらうことを目的とした学習支援システムを開発した.本システムでは,モーションキャプチャにより取得したヒップホップダンスのモーションデータを3Dアニメーションで表示している.「ノリ」や各身体部位の移動方向,手や足の配置などの学習支援要素は,オノマトペやCGオブジェクトを用いて可視化している.要素の可視化で利用した,オノマトペや矢印,地面の色の変更などのCGオブジェクトはOpenGLを用いて作成し,ヒップホップダンスのリズムの役割をする「カウント」に合わせて,人体CGキャラクタの周囲に表示する.本システムを10名のダンス未経験者に使用してもらったところ,動作の重要な部分を理解でき,「ノリ」もイメージしやすいという結果が得られた.

吉田 逸生 : ゲームデバイスを用いた群舞シミュレーションシステムの開発

近年,3DCGアニメーションを作成するソフトウェアの発達により,アニメーションを用いたコンテンツが広まっている.また,3DCGによる群集表現を用いた行動シミュレーションや無形文化の再現などが行われている.本研究では,モーションデータを用いた振付創作シミュレーションを目的と,ゲームデバイスを用いて複数のダンサーによる群舞シーンを3DCGアニメーションで表示するシステムの開発を行った.群舞シーンの振付創作や舞台再現への使用を想定しており,一般のユーザでも簡単に3DCGアニメーションを作成できるものを目指している.本システムは,ゲームデバイスを用いて群舞シーンにおけるダンサーの振付,配置,遷移などのシミュレーションを行う.ゲームパッドを用いた群舞編集と,Kinectを用いた群舞制御が可能であり,結果を3DCGアニメーションで表示することができる.群舞編集では,ゲームパッドを用いてダンサーを配置する指示線を時系列に入力し,振付や移動経路の一連のアニメーションを作成する.特徴として,仮想ステージ上に線を入力してダンサーを配置する点,タイムラインの編集により繰り返しシミュレーションできる点が挙げられる.群舞制御では,Kinectを用いてジェスチャを認識することで,群舞の振付やフォーメーションをリアルタイムに変更することができる.左右の腕で別々のジェスチャを認識させることができるため,複数の制御を同時に行うことができる.本システムを用いることで,バレエ古典作品の群舞シーンの一部を再現できることを確認した.また,制御の際に用いるジェスチャの認識率の評価を行った結果,システムを使用する上で問題ない認識率であるという結果が得られた.

  • 吉田逸生, 曽我麻佐子, ゲームパッドを用いた群舞配置シミュレーションシステムの試作, 第16回日本バーチャルリアリティ学会大会論文集, pp.380-383, 2011年9月
  • 吉田逸生, 曽我麻佐子, モーションデータを用いたバレエ古典作品の群舞シミュレーション, 情報処理学会研究報告, vol.2012-CH-93, pp.45-56, 2012年1月
  • 吉田逸生, 曽我麻佐子, Kinectを用いたリアルタイム群舞制御システム, 電子情報通信学会技術研究報告, vol.112, no.386, MVE2012-94, pp.371-376, 2013年1月
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