Motion Laboratory

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杉江 和哉 : 主成分分析によるクラシックバレエとコンテンポラリーダンスの動作比較

クラシックバレエは伝統的な舞踊であり,上体を引き上げる,脚を外側に開く,つま先で立つなどの厳格に定義された基本姿勢や基本動作が存在する.一方,バレエ以外の動きとして発展してきたコンテンポラリーダンスには,基本となる姿勢が存在せず,多様な動作を行う可能性が存在する.そこで本研究では,モーションキャプチャデータを用いてクラシックバレエとコンテンポラリーダンスの違いを定量的に解析することで比較を行う.はじめに物理的な特徴量の抽出を行った.頭部と上体の傾き具合を調べるために,頭部や姿勢の角度を抽出した,腕部の屈伸と連動性,腕の向きを調べるために,肘の角度と肩と腕のなす角度を抽出した,つま先立ちかどうかと足の向きを調べるために踵の角度,腰と足とのなす角度を抽出した.次に,抽出した物理的特徴量について主成分分析を行い,特別な傾向が現れるかどうかを検証した.その結果,2種類のダンス間の違いを確認することができた.

  • 杉江和哉,松岡剛史,曽我麻佐子,藤田和弘: 主成分分析によるクラシックバレエとコンテンポラリーダンスの動作比較,情報処理学会 創立50周年記念(第72回)全国大会講演論文集,pp.2-723〜2-724(2010.3).
河野 良之 : 身体部位の接地判定による動作合成シミュレーションシステムの開発

本研究の目的は,モーションキャプチャにより取得したリアルな人体動作を,コンテンツ制作や振付創作支援などに活用するためのシステムを開発することである.本研究では,部位動作を合成することにより新たな動作を生成し,人体動作のシミュレーションを行うシステムの開発を行った.本システムでは,タッチパネルデバイスを用いて身体部位動作の合成を行い,結果をCGアニメーションでリアルタイムに表示することができる.不自然な動作の生成を排除するため,身体部位の接地状態による合成の可否判定を行い,合成可能な部位およびタイミングに制約付けを行った.接地判定による制約付けの効果と有用性の評価を行った結果,制約付けにより不自然な動作の生成をある程度排除することができると評価された.また,人体動作のシミュレーションを行うためには制約を付けたほうが有用であると評価された.

  • 河野良之,曽我麻佐子,藤田和弘: 部位動作の合成による振付シミュレーションシステムの開発,映像情報メディア学会 2009年冬季大会講演予稿集,p.11-1(2009.12).
藤田 健太郎 : 3次元モーションデータの人体から植物への適用

本研究では3次元モーションデータをアートコンテンツやCGによる創作表現などに活用することを目的としている.本研究では,人体の3次元モーションデータを植物への適用を行った.人体と同じ関節数のユリ科の植物と,蓮の骨格構造を設計した.植物には人体動作の上半身の適用を行った.人体の可動域を考慮して座標軸の変換や関節間距離の調整を行った.また,植物を滑らかに動作させるにあたり,スキンウェイトの調整を行った.これらの手法を用いて,バレエの古典作品の動作6つと,コンテンポラリーダンスの動作14つを植物に適用した.評価アンケートを行った結果,提案手法は滑らかな動作ができていることが確認された.

  • 藤田健太郎,河野良之,曽我麻佐子,藤田和弘: 舞踊のための和装アニメーション加工とリアルタイム振付の試み, 平成21年 電気関係学会関西支部連合大会講演論文集, G14-6(2009.11).
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